移住者メッセージ

自分の店を持つなら大鰐で 可能性を模索しながら家族で営むヘアサロン

   

2021年4月30日:更新

移住者メッセージ

プロフィール

   
清藤尚人(せいとうなおと)さん/ 1991年、大鰐町生まれ。青森市の高校を卒業後、福島県いわき市の大学へ。卒業後、同市の自動車学校で教官職に就いたが美容師の道をあきらめきれず、人気ヘアサロンに再就職し、東京の通信教育制度を利用し美容師免許を取得。「自分の店を持つなら大鰐で」と、2019年にUターン。実家の美容院を改装し、妻の友香さんとともに2020年春「HAIR SALON noah」を開業。
清藤友香(せいとうゆうか)さん/ 1999年、福島県いわき市生まれ。尚人さんとは同じヘアサロンの後輩アシスタントとして出会い、お付き合いをスタート。すでに結婚を決意していた尚人さんのUターンに合わせて大鰐町へ移住した。2020年11月に長男を出産し、家事・育児に奮闘しながら、夫とともにサロンを切り盛りしている。オリジナル販売のハンドメイドピアスも人気。

南津軽郡大鰐町で生まれ育った清藤尚人さん。高校卒業後は、福島県いわき市の大学を卒業し、母と同じ美容師を志しました。東日本大震災後の復興が進む地域で店舗展開を拡大する人気ヘアサロンでの経験を活かし、2019年にUターン。福島出身の友香さんと結婚し、翌春、母の美容院をリフォームして「HAIR SALON noah」をオープンしました。

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地元に愛された母の美容室をリフォームして、起業

 約800年の歴史を誇る津軽地方有数の温泉郷・大鰐町。レトロな温泉宿場町の風情漂う、人口9,300人ほどの長閑な街の一角に2020年4月、おしゃれなカフェ風のヘアサロンがオープンしました。
「この場所は僕の実家。その一角で母が30年間経営してきた美容院をリフォームしたものです」。
 もともと自分の店を持つことが夢だったという清藤尚人さん。福島県いわき市に3店舗を展開する人気ヘアサロンで経験を積み、2019年にUターン。職場で後輩だった、福島県出身の友香さんと結婚し、念願の独立起業を果たしました。

4年間で3店舗を展開する人気ヘアサロンで経営戦略に携わる 

 中学まで大鰐町で暮らし、青森市の高校で寮生活、福島県いわき市の大学へ進学と、人生の節目ごとにステップアップしてきた尚人さん。大学卒業後は、自動車学校の教官職に従事していましたが、地元で美容室を経営する母の影響もあり、同じ道に進みたいと一念発起。自動車学校を退職し、いわき市のヘアサロンで現場経験を積みながら、定期的に東京へ通う3年間の通信教育課程を経て、美容師免許を取得しました。
「勤務先のオーナーも福島にUターンした起業者。当時はスタイリスト3人だけのヘアサロンで、僕は初めてのアシスタントとして採用されました。そこから4年ほどで市内に3店舗を出店するほど急成長を遂げる企業に。事業拡大、経営面に関わる仕事に携わったことで自信につながりました。」
 仙台市に次いで、東北地方では2番目の人口数を誇るいわき市は、美容サロン業界も激戦区。東日本大震災の復興再生事業の一環として被災者の振興住宅区が整備され、地価が上がるなど産業の再生拡大の要因を感じながら、自身の仕事にやりがいを実感していました。

移住決意後に費やした学びの1年

 大鰐へのUターンについては、いつも念頭にあったという尚人さん。決め手はお母さんの体調不良でした。
「母が体調を崩して仕事に支障が出るまで、人生設計を意識したことはなかったです。正直なところ、まだ20代、若いから...と何気なく過ごしていましたが、いざ決断してからは1年ほど準備期間に費やしました。当時、職場のサロンが2店舗目をオープンするタイミングと重なり、僕の独立の希望を知っていたオーナーが『勉強を兼ねてやってみたら』と任せてくれたのです。ありがたかったですね」。
 母一人子一人という生い立ち、境遇が似ていていたこともあり、いつも親身に対応してくれたオーナーの配慮。店舗の規模感等違いはあっても、自身の思い描く起業イメージをオーバーラップしながら、充実した学びの期間だったといいます。
「この準備期間があったからこそ、あとは気持ちを強く持って実行するのみ!と前向きな気持ちになれました。」
 移住後は、かねてからお付き合いしていた職場の同僚・友香さんと入籍。
「不安はなかったです。お付き合いした時点で地元に戻るといわれていたので、迷いなくついてきました。」
 2020年11月には、長男・陽(はる)くんが誕生しました。

開業に向けて弘前の就労支援センターを活用

 大鰐で独立起業するにあたり、「大鰐で何ができるの?」、「もう少し人口の多いところのほうがいいのでは?」という周囲の声も多くありました。経営者として苦労を経験してきたお母さんからも独立を心配されたといいます。
「僕としては場所のこだわりよりも、SNSなどリモートの販促ツールをやりくりすれば可能性は広がるという直感がありました。」
 自身の直感を信じながらも、経営面で必要なデータや統計などの情報収集のため、弘前市の就労支援センターで指導を受けたといいます。開業のための経営見込みを細項目に分け、市場調査やニーズなどをテンプレートに従ってきっちりまとめて、手書きで提出。担当者の方からは、もっと具体的な数字を出すようにと、現実を突きつけられた厳しい指摘もありましたが、「お母さんの常連さんからビジネス展開するのもおもしろいのでは」とのアドバイスも。担当者の親身な対応のおかげで、無事に開業にこぎつけることができました。

積極的なSNS活用で情報発信

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 念願かなって、2020年4月1日にヘアサロン「noah」をオープンしましたが、世間はコロナ禍真っ只中。タイミング的に補助金制度の活用条件などもほとんど当てにならなかったといいます。 オープンの告知は、友人、知人のほか、国内最大級の検索・予約サイトにエントリーしました。
「広告掲載料を多く出資できればサイト上で優位になるシステム。福島のサロンでも利用していたこともあり、認知度が高いことは理解していました。偶然、期間限定のキャンペーンがあり、運よく格安予算で活用できることに。オープンの1ヶ月前から掲載して、その期間は集中的に宣伝業務に努めました。それを契機にリピート率を上げるためにSNS、特にインスタグラムを積極的に発信してフォローにつなげ、インスタから予約していただけるようにしています。たくさんのお客様がフォロワーになってくださいました」。
 客層は老若男女問わず。店の外観に惹かれて訪れる学生客や、大館市からのお客様も多いといいます。
「母の馴染みのお客様の時は母がカットして、シャンプーなどの補助は僕が担当。足が不自由なご高齢のお客様には、自宅に訪問美容もしています」。

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 手先が器用な友香さんのオリジナルピアスも貴重な収入源。
「趣味で始めたハンドメイドですが、夫の後押しもあって店頭に並べたらお買い求めくださるお客様が増えて。今は友人知人の店先に置かせていただいたり、インスタをみて全国各地から受注しています」。
 家事育児の合間を縫いながら友香さんも店先に立つなど、家族"三人四脚"で切り盛りしています。

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慣れない雪かきを楽しみながら

 移住によって「青森」を初体験した友香さん。
「初めはどんな山奥に行くのだろうと思っていましたが、生活に不便さを感じることなく、快適に暮らしています。とにかく時間をゆっくり過ごせるのがいいですね。初めて食べた煮干しラーメンに感激しました。福島にはないですから」。
 妊娠期間中や、赤ちゃんを連れての買い物中などには、見ず知らずの人から声をかけられることもあり、小さな町ならではの親近感のあるコミュニティも新鮮だといいます。
「福島はほとんど雪が降らないので、今は慣れない雪かきも楽しみながらやっています。ただ、今年は特に雪が多いようで、ほぼペーパードライバーの私にとって雪道の運転は未経験。移住したばかりの頃に車が真っ白の田んぼや畑に落っこちているのを見かけて...怖いですね」と、積雪量の多い地域ならではの苦労面もあるといいます。

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Uターン生活はもともとの基盤が強み

 オープン1周年を迎える今春。夫婦ともに大鰐暮らしにもようやく慣れてきました。
「非接触型のビジネスであれば、都会でなくてもいいのかなと。YouTubeなんかを見ても、今は田舎の暮らしがちょっとしたブームですし。特に青森は四季をはっきりと実感できるのが魅力。白鳥が近場を飛んでいたり、自然がとても身近です。ここ大鰐町は土地や税金が安く、出産お祝い金をはじめ、地元の特産品を出産祝い品として贈呈するなど、子育て世代の支援も手厚いです。僕の場合は見ず知らずの土地でのゼロスタートではなく、もともとの基盤があるUターンだったので、人との距離間も縮めやすい。それを強みに仕事的にも同業者異業者問わず、肩肘張らずに横のつながりでアプローチしていきたいと思っています」。


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HAIR SALON noah」インスタグラム 
 https://www.instagram.com/noah.hairsalon
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ハンドメイドアクセサリー ett」インスタグラム  
 https://www.instagram.com/ett_hm

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