1986年、東京都小金井市生まれ。武蔵大学人文学部卒業後、都内の広告代理店入社。2012年、仕事のかたわら大学時代の友人とともに、美女がりんご飴を持った写真をひたすらアップするサイト「ringo-a.me」を立ち上げる。2015年4月から弘前市在住。

コンテンツ制作はいつでもどこでも。この日は藤田記念庭園洋館内にある「大正浪漫喫茶室」でリラックスしながら。
ご当地アイドル「りんご娘」の撮影で弘前を訪問
下田翼さんは昨年、弘前市に移住。おもにウェブコンテンツを通じて地域活性化を支援している。
下田さんが、4年前に大学の仲間と立ち上げたサイト「ringo-a.me」は、アイドルやモデルなど美女がりんご飴を手にする写真が話題を集め、人気サイトに成長。ご当地アイドル「りんご娘」の撮影で弘前を訪れ、地域活性化に取り組む人々のストレートな地元愛に感動したという。
観光コンベンション協会を訪れ打ち合わせ。
移住って重い響き。好きな場所に住んでみたいと思っただけ。
「津軽弁はまったくわからなかったけど(笑)、地元に誇りを持って活動しているのはよくわかった。その姿が輝いて見えたんです」
このまっすぐな人たちの役に立ちたい。気づけば月に一度は弘前に通い、地域おこし協力隊員募集を知るやいなや応募を決めた。
「でも〝移住〟って重い響き。僕にとっては青森でも埼玉でも同じ引っ越しなんですよね。好きな場所に住んでみたいと思っただけ」
1年間の任期を終え、この春独立した。名刺には一言「フリーランス」。肩書きにこだわらず、地域のPRや問題解決をめざす。こだわりはただ一つ、かかわる人がおもしろいと思うかどうか。
愛用のカメラとPCはいつも持ち歩く。
〝地域を盛り上げよう〟より〝バーベキューしようぜ〟のほうが人は集まる。
「〝地域を盛り上げよう〟より〝バーベキューしようぜ〟のほうが人は集まる。目的は大事だけど、それにとらわれすぎると何もできなくなる危険性がある。地域おこしは、間口はできるだけ広く、おもしろそうなことやって、結果的に何かの役に立つぐらいでいいと思うんです」
この記事は雑誌「TURNS 2016年10月号(発行元:(株)第一プログレス)」に掲載された記事を再構成したものです。